サーモンフィッシング

バラード入り江の地図

バラード入り江の地図
バラード入り江とキャピラノ川の地図

海の上にはボートがいっぱい

8月から10月初旬にかけてアンブルサイド沖のBurrard Inlet(バラード入り江)にはたくさんのボートが海に浮かんでいます。この日は50隻以上のボートが出ていました。

サーモン釣りをするボート
サーモン釣りをするたくさんのボート
サーモンを釣るボート
ボートに乗ってサーモンを釣る人たち
陸からサーモンを狙って釣りをする人たち
大きな網を積んだボート

これらのボートはみなサーモンを釣ろうとしているのです。

釣竿を積んだ船はゆっくりとした速さでトローリングしています。みんな同じようなところを行ったり来たりしています。きっとサーモンの通り道があるからでしょう。

サーモンを狙うアザラシ
サーモンを狙うアザラシ
サーモンを狙うウミウ
サーモンを狙うウミウ

近くで水面からひょっこり頭を出した生き物がいます。アザラシです。首を長くして、ウミウも待ち構えています。

サーモンを狙っているのは人間だけじゃないのですね。

陸からサーモンを狙って釣りをする人たち
陸からサーモンを狙っている人たち
海に入ってサーモンを釣る人たち
海に入ってサーモンを釣る人たち

サーモン釣りはトローリングだけではありません。陸から釣りをしている人もいますし、海に入って釣っている人もいます。

私も陸から何度かトライしましたが、一度もサーモンを釣れたことがありません。陸からだとルアーで釣るのですが、海底に10センチを超える大きさの石が多く、すぐに引っかかってしまいます。なので、諦めてしまいました。

ライオンズゲートブリッジの手前にあるキャピラノ川
ライオンズゲートブリッジの手前にあるキャピラノ川
川に上ってくるサーモンを狙って釣りをする人たち
川に上ってくるサーモンを狙って釣る人たち

この辺りの海にサーモンがやってくるのは、ライオンズゲートブリッジに近い所にキャピラノ川が流れているからです。この川を目指してサーモンが産卵のために集まってきます。

海で釣っている人もいますが、こうして川に入ってくるサーモンを狙っている人もいます。

サーモンが飛び跳ねている
目の前で飛び跳ねているサーモン
釣り人の横を通る人
釣り人の横をSUPで通る人

この人の近くでもたくさんのサーモンがジャンプしていました。こんな近くにたくさんいるのになかなか釣れないですね、サーモンは。

釣り人の横をスタンドアップパドルサーフィン(SUP)でスイスイと進んでいく人がいます。バラード入り江は波がない日が多く、SUPを楽しむ人がたくさんいます。

サーモンを釣った!

サーモンを釣り上げて解体する人
サーモンを解体する釣り人
サーモンのガッツを取り出す
取り出したサーモンの卵

非常に珍しい光景ですが、海岸からルアーを使ってサーモン釣りをしていた人が、見事サーモンを釣り上げました!
大きさは70センチぐらいあったかと思います。このサーモンはチヌークという種類です。地元のインディアンはチヌークサーモンのことをスマイリーと呼ぶらしいです。

釣れたらどんなサーモンでも「スマイリー」だと思うがの。。。

早速この人は内臓を取り出しました。お腹の中には美味しそうなイクラが入っていました。この人のそばに行き、「あなたはその卵をどうするのですか?」と尋ねたら、もちろん料理するさ、と返事が返ってきました。でも、欲しいのなら1ポンド10ドルで売るよ、だって。

残念!捨てるのならもらおうと思ったのに。。。

今やイクラが高級品だと誰もが知っているのですね。

カナダでは100年ほど前は白人漁師たちはサーモンの内臓を捨てていました。それを見ていた日本人漁師が、捨てるなら下さい、と言ってもらっていました。日本人にはサーモンエッグがイクラという美味しいものに変身することを知っていましたからね。それが、次第に白人漁師がお金を要求するようになって来て、いまや結構な値段がします。

このサーモンを見ていたらサーモンのお寿司を食べたくなりました。早速、買いに行きました。

これがそのサーモンロールです。

サーモンロール
サーモンの巻き寿司

向こうに写っているのは。。。

あははは、のどが渇いたからのぅ

魚釣りにはライセンスが必要

サーモンを釣ってやろうと思っている魚釣りが好きな日本人旅行者がおられるかもしれません。でも、勝手に魚釣りができるわけではありません。カナダでは魚釣りをするのにライセンス(許可証明書)が必要です。ライセンスは魚釣りに行くときに携帯しなければなりません。

ライセンスの種類

ライセンスは2種類に分かれていて、1つは「Tidal Waters」で海釣り用、もう1つは「Freshwater」で川や湖用です。

このライセンスは期限が定まっていて、4月1日から翌年の3月31日まで有効です。ライセンスは毎年買い替えなければなりません。

費用は年齢によって違いますし、BC州の居住者、BC州以外のカナダ人、ビジター(旅行者)などによっても変わってきます。居住者の場合1年のライセンスだと65歳以上は「Tidal Waters」ではほぼ半額となりますし、「Freshwater」の場合などはわずか5ドルでライセンスが取得できます。でもこの記事を読んでくださる人は旅行者などの非居住者がほとんどなので1年間ものライセンスは必要ないでしょうね。

※16歳未満でも居住者は自分一人でも釣りができますが、非居住者はライセンスを持つ大人と一緒でなければいけません。
※ライセンスはCanadian Tire、Granville Island Boat Rentals、False Creek Fuelsなど、決まったお店、ボートハーバー、ボート用のガソリンスタンドで購入できます。

Tidal Waters Fishing Licence (海水用ライセンス)

2021/2022 Licence fees

ライセンス居住者非居住者
1年間・大人16―64歳21.89ドル105.28ドル
1年間・シニア65歳以上11.47ドル105.28ドル
1年間・少年16才未満フリーフリー
5日間16.68ドル32.31ドル
3日間11.47ドル19.81ドル
1日間5.48ドル7.29ドル
サーモンスタンプ6.25ドル6.25ドル
フィッシング・スタンプ
フィッシング・スタンプ
フィッシング・ライセンス
フィッシング・ライセンス

左が「Freshwater」、右が「Tidal Waters」のライセンス(2006年度用)

サーモンを釣って持って帰るには許可証(サーモンスタンプ)が必要です。この許可証はライセンスに添付しておかなければいけません。 このスタンプでの利益はブリティッシュコロンビア州での鮭の回復、管理、強化プロジェクトを支援するために使われます。

Freshwater Fishing Licence (淡水用ライセンス)

期間居住者BC州以外の居住者外国人
1年間36ドル55ドル80ドル
8日間20ドル36ドル50ドル
1日間10ドル20ドル20ドル

※1年の期間は4月1日から3月31日まで
※シニア(65歳以上):年間5ドル
※身体障害者:年間1ドル

ライセンス購入の際、魚釣りに関しての「規則」が書かれている小冊子をもらいます。この中にはどの場所で釣っていいのか、どんな魚を釣っていいのか、また、持ち帰ることができる魚の数や大きさなどが記されています。

トローリング

カナダといえばサーモンフィッシングが有名ですね。日本からも太公望がたくさんやってきます。ほとんどの人はサーモンを目当てに海釣りをします。その場合はトローリングが主流です。

もう、かなり前になりますが、知り合いがサーモンフィッシングのガイドをしていて、日本から大勢の人が釣りをしに来るので通訳として手伝ってくれないかと頼まれました。彼の会社のボートの数だけでは足りなくて、知り合いのカナダ人のボートも調達しました。スキッパーがカナダ人なので、お客さんとのコミュニケーションを取り持つため私も通訳としてボートに乗り込みました。

当時、UBC(ブリティッシュコロンビア大学)の沖にサーモンがたくさん釣れるポイントがありました。そこまで行くとけっこう波もあり船が揺れました。ダウンリガーでトローリングをするのですが、客に基本的な説明をしたあと、船の方向を一定に保つよう舵を取る役をしました。船長が釣竿のほうに行っている間、私が船を操縦するのです。風があるとまっすぐに進むにも微妙なハンドル捌きが必要なのです。難しいですが、なかなか楽しかったことを覚えています。

※ダウンリガーというのは重いおもりを使ってルアーを沈め、中間層を泳いでいるサーモンを狙う釣り方です。

サーモンが掛かるまではトローリングって暇なのですよねー。魚群探知機や他の船にどのへんにあたりが多いかという情報を無線連絡しながら移動していきます。魚がいても釣れるとは限りません。ラッキー、アンラッキーがあるのです。

でも、60センチ70センチ級が掛かるとそりゃもうエキサイティング!サーモンは引きが強いから面白いです。

われこそは釣り名人と思う輩は、是非カナダのサーモンフィッシングに挑戦してみてはいかがかな

※イギリス英語では名詞の「ライセンス」を「licence」と綴ります。アメリカ英語は「license」です。カナダはイギリス系なので「licence」です。動詞はlicence」と「license」の両方を用いる場合が多いです。アメリカ英語は名詞も動詞も「license」です。