トイレは借りられません!?

トイレを貸してくれない!

友達の家に遊びに行ったとき、帰る間際にちょっとトイレを借りようと思い、こう言いました。

「Can I borrow the toilet ?」
(トイレ、借りれる?)


ところが、友人は一瞬変な顔をして、こう答えました。

「Yeah, sure. But when can you bring it back ?」
(ああ、もちろん。でも、いつ戻してくれるんだい?)

もちろん、彼はジョークですが。。。

※「借りられる」を口語でよく使われる”ら抜き言葉”の「借りれる」にしています。

トイレは貸せません
女便所を男便所と取り換える男

borrowとuse

borrowは何かを借りて持ち帰ったりして、時間的にもしばらくの間借りておくという感覚です。
トイレの場合は家に持って帰るわけにはいかないので "borrow" できないわけです。

では、どう言えば良いかというと、 "use" を使うのです。

「May I use the toilet ?」 
(トイレを使っていいですか。)

「トイレを借りる」という日本語自体が変なのかもしれませんね。他のものなら日本語の「借りる」と「使う」が、それぞれ "borrow" と "use" の使い方で間違いないのですが。。。


また、固定電話機を借りたいときはどう言えばいいのでしょう。
この場合、使用するときに持って帰ったりできませんから、 やはり "borrow" じゃなく "use" ですね。

X「Can I borrow this phone ?」
◯ 「Can I use this phone ?」


携帯電話は持ち運びできるので、 "borrow" でも "use" でも、どちらでも構いません。

「Can I borrow your cell phone ?」 
(君の携帯電話を借りれる?)
「Can I use your cell phone ?」    
(君の携帯電話使っていい?)


辞書鉛筆を借りる場合もどちらでも使うことができます。

「May I borrow your dictionary ?」  
(君の辞書借りてもいいですか?)
「May I use your dictionary ?」     
(君の辞書使ってもいいですか?)


※「May I ~?」のほうが「Can I ~?」より丁寧な言い方。
※borrow (借りる)反対語lend (貸す)です。

rent、lease、 hire、 loan、charter

他にも「貸し借り」に使われる単語があります。

それらは、rent、lease、 hire、 loan、charter などです。

borrow やlend はふつうの貸し借りですが、上記の語句は使用料を支払って借りたり、賃貸料を取って貸したりする場合に使われます。

ただし、borrow や lend も銀行相手だと利子が付きますので金銭が絡んできます。

では、それぞれの意味を見ていきましょう。

rent は特に、家、部屋、オフィスなどを一定期間ごとに一定金額を支払って借りることです。北米では rent が一般的によく使われます。

lease は土地、建物、オフィス、オフィス機器、車などを、特に商業用目的で借りる場合に使われます。

hire は主に「人を雇う」として使われます。お金を出して人を借りるわけです。他にも物などを一時的に借りる場合にも使われます。

hire a limo for the party
(パーティのためにリムジーンを借りる)


※limoとはlimousineのことです。

loan は、「家のローンがまだ20年も残っている。」、「この車はローンで借りている。」などと日本語としても馴染み深い言葉ですね。でも、ため息が出る単語ですが。。。

loan shark 「高利貸し」
なんてこわい言葉でしょう。

loan はお金だけでなく物にも使われます。lend と同義語です。

Will you loan me some money ?  
 (いくらかお金を貸してくれないか。)


loanword 「借用語、外来語」

charter は飛行機、船、バスなどを使用料を支払って借りる場合に使います。

We chartered a boat.  
(われわれはボートをチャーターした。)


こうしてみると「貸し借り」の言葉がたくさんありますね。それだけ「貸し借り」が頻繁に行われているということでしょう。

借りたら必ず返そうね!