サンクスギビング(感謝祭)
サンクスギビング(感謝祭)とは
カナダの10月第2月曜日は感謝祭の日。英語では「Thanksgiving Day」という。thanks は「感謝」、givingは「与える」だから、わかりやすい単語ですね。
さて、何に感謝するかというと、、、それは秋の穀物の収穫に感謝するのです。
穀物の恵みもそうだけど、この日と週末を合わせて3連休のロングウィークエンド。子どもたちは学校に行かなくてもいいし、大人は仕事が休み。
学校にも仕事にもいかなくてもよいこの幸せに「感謝」ですなぁ
カナダとアメリカのサンクスギビングの日は違う
カナダのサンクスギビングとアメリカのサンクスギビングの日にちが違うのは面白いですね。
カナダは10月の第2月曜日。アメリカは11月の第4木曜日。
カナダのほうが緯度的に北にあるので作物の収穫時期も早いからであろうと言われています。
いつサンクスギビングの日が決まったか
昔はカナダのサンクスギビングの日にちは決まっていませんでした。
例えば、1879年、カナダ議会は11月6日をその日に決め、国民休日としました。今までに最も多く感謝祭が行われたのは10月の第3月曜日でした。そして、第1次世界大戦後暫くは、戦没者追悼記念日と感謝祭が同じ11月11日を含む週の月曜日に行われました。
それらは1931年にまた別々になりましたが、最終的に1957年、感謝祭は10月の第2月曜日、そして、戦没者追悼記念日は11月11日と定められました。11月11日はRememberance Dayといいます。
サンクスギビングの歴史
まだ、最初のヨーロッパ人がカナダにやってくるずいぶん前のことです。ヨーロッパの農家の人々はたくさんの作物が収穫できたことに感謝し、またこれからも毎年豊作でありますようにと、祈りを捧げました。その慣習が今日のサンクスギビングの原型です。
収穫した穀物やくだものは、くりぬいたヤギの角の中に入れて飾ってお祝いをしました。この飾り物を「Cornucopia」(コーニュコーピア)といいます。Cornucopiaは「豊作、豊かさ」の象徴です。
さて、北米大陸ではいつからサンクスギビングがはじめられたのでしょう。カナダとアメリカではその歴史が違います。
カナダのサンクスギビング
1578年、英国人の探検家Martin Frobisherが長旅の末、現在のカナダのニューファンドランド島にやってきました。無事に新天地に渡れたことに感謝して盛大にセレモニーを行いました。これが最初であるといわれています。そののち、ヨーロッパからカナダにやってきた人々がこのセレモニーを継承していきました。
余談ですが、彼の名前にちなんで、Frobisher Bayという湾がカナダ北東のBaffin Island(バフィン島)というところにあります。
アメリカのサンクスギビング
1620年にイギリスからマサチューセッツ州の植民地に渡ったPilgrim Fathers (ピルグリムファーザーズ)たちがいました。その冬は大変厳しく、大勢の死者を出しました。
その土地近くに住んでいたインディアンのワンパノアグ族からトウモロコシなどを栽培する方法を教えてもらい、生き延びることができました。
翌年1621年の秋、多くの作物が収穫できました。それで、収穫できたことに感謝し、インディアンたちも招き、盛大なお祝いをしました。これがアメリカのサンクスギビングの始まりと考えられています。
※何でも1番が好きなアメリカ人の中には、アメリカに定住したPilgrimの子孫の中で北のほうに移動していった者がカナダのNova Scotiaに到着し、その頃からカナダのサンクスギビングのお祝いが始められた、と主張する人もいます。
Pilgrim Fathersとは
少し歴史が逆になりましたが、どうしてPilgrim Fathersがイギリスからアメリカに渡ったのか、理由を記しておきましょう。Pilgrim Fathersとはイギリスのピューリタン(清教徒)たちのことです。
16世紀にイギリスではローマ教皇に反対して、イギリス独自で宗教を管理していこうと考えていました。
どうしてローマ教皇に反対したのかという理由ですが、当時のイギリス国王ヘンリー8世が離婚問題をかかえていました。王妃のカザリンと離婚して、アン=ブーリンという女性と再婚したがっていたのです。
ダイアナ妃の問題もあったけど、イギリス王室は男女間のもめ事がよく起きるのう
しかし、キリスト教のドンであるローマ教皇が離婚を認めません。それに腹を立てたヘンリー8世がローマ教皇から離れ、イギリス国教会を作りました。
国教会ができてからも、いろいろ細かな改革もありました。中には徹底的に改革しようとするグループがいて、次第に国王や国王を支持する人々と対立していきました。この人たちを清教徒(ピューリタン)といいます。彼らはイギリスでの弾圧を逃れるため、1620年、メイフラワー号に乗りアメリカに渡ったのです。
サンクスギビングの七面鳥の料理
多くの家庭では家族や親戚が集まり、Tanksgiving Dinnerを食べます。何組かの家族が一緒に晩餐会をすることもあります。
我が家でも七面鳥を料理しました。サラダやおつまみ的な食べ物もありましたが、なんといってもメインディッシュは七面鳥の丸焼き。ターキーの肉はパサパサしているので我が家ではチキンを使う場合が多いのですが、このときは七面鳥にしました。
まず七面鳥の内臓を取り出した空洞にいろいろな食べ物を詰めます。「エーっ、七面鳥の内臓を取り出さないといけないのー!?」と思った人。心配ご無用!内臓を取り除いた七面鳥がスーパーに売っています。
詰めるものは自分の好みに応じて何でもいいです。ハム、ソーセージ、ピーマン、たまねぎ、にんじん、パンなどを入れることが多いです。パンの代わりにライスを入れる人もいます。
七面鳥をブロイルします。ときどき串を刺して火が通っているか確かめます。大きさにもよりますが、このときは4時間ぐらいオーブンに入っていました。
七面鳥がオーブンに入っている間、肉やポテトにかけて食べるグレービーソースを作ります。これが美味しい!
他にクランベリーソースも作りました。
食後のデザートにはよくパンプキンパイが出てきます。この季節はかぼちゃがたくさん取れますから。
最後の写真は必要ないんじゃないですかぁ?
いや、これは我が家には欠かせないものじゃよ