冬用タイヤは必要?

バンクーバーの冬

バンクーバーでは、といっても私の住んでいたところは海に近いウエストバンクーバーですが、12月から2月にかけて雪が積もることがあります。年に3回ぐらいでしょうか。

下は大雪になったときの写真です。一夜明けると辺りが真っ白になっていました。

車の上に雪が積もっている
雪で覆われた車
雪上車
車に取り付けられたスノウプラウ
雪の日 裏道
除雪されていない裏道

左の写真に写っているのはメインの道路ではありませんが、小学校があるため、普段は送り迎えの時間帯には車がよく通るところです。

この日は週末でした。学校の近くにはたくさんのアパートがあるので、遊びに来た人が路上駐車しているのでしょう。車の屋根には雪が積もったままです。

車がよく通る道路には、車の前にスノウプラウ(除雪板)をつけた除雪車が走っています。でも、裏道は除雪車が来ないので、そのまま雪が残っていることが多いです。ですから、どうしても出かけなければならないときは、車がよく通る道を選んで出かけます。

バンクーバーでは数年に一度、スノーストーム(雪嵐)が来て大雪が降ります。大雪のときは4,5日雪が残っていることがありますが、通常この辺りの雪はすぐに解けます。

下の3つの写真は同じ場所を日にちを変えて写したものです。このときは3日で雪が解けてしまいました。

雪の降る日
雪が降った日 1日目
少し融けた雪道
雪が降った日 2日目
ほとんど融けた雪
雪が降った日 3日目

冬用タイヤって?

冬用タイヤスノータイヤとも言われ、スタッドタイヤスタッドレスタイヤのことです。

スタッドタイヤスタッドは「(びょう)」の意味で、スパイクタイヤとも言われます。スパイクがあるので雪道や凍結路でも安定した走行ができます。スタッドタイヤは一時よく流行りましたが、道路が渇くと粉塵を舞い上げ、人々の健康を損なうということで、今では禁止されている場所もあります。

寒い地方で雪が長く積もったり、道路が凍ったりするとわかっている場合は使用する人が多いです。

スタッドレスタイヤは鋲がないタイヤです。ゴムが柔らかく、道路面のグリップをよくするためタイヤの溝が工夫してあります。雪がスラッシュ(半氷状態)になったときや道路が凍っている状態のときにも滑りにくいです。スタッドタイヤを生産しなくなった会社もあり、冬用タイヤとしてはスタッドレスタイヤが主流になっています。

スタッドレスタイヤの難点はタイヤが柔らかいので、表面のゴムが減りやいことです。数年に1回、買い替えなければいけません。

タイヤにチェーンを巻くこともありますが、チェーンの着脱が面倒ですので、あまり人気がありません。しかしスタッドタイヤを履かせたり、チェーンを巻いたりすると雪道でのグリップがいいので、今でも積雪地域や寒冷地域で使われています。

バンクーバーでは冬用タイヤが必要か?

バンクーバーというとき、バンクーバー市そのものとその周りの町を合わせてメトロバンクーバーのことを言う場合があります。ここではメトロバンクーバーを指します。

バンクーバーではスノータイヤが必要なのかどうかですが、どこに住んでいるか、またどのように車を使うかによってスノータイヤの必要性が異なります。

バンクーバー地域のどこに住むか

バンクーバーの海沿いはたまにしか雪が積もりません。特にダウンタウンは交通量も多く、頻繁に除雪車が通ります。車道には雪がなく、車を走らせ安いです。

メインの道路も除雪車がよく通りますので、雪が早く無くなります。でもいつもダウンタウンやメイン道路だけ運転するかというと疑問ですね。自分の家がどこにあるかです。

内陸部や標高が高いところに住んでいると寒さが厳しく、雪が積もりやすくなるので、冬用タイヤを使用している人は多いです。

車を使う目的が何なのか

子供が小学生の場合、通常、車で学校の送り迎えをします。また文化的な習い事やスポーツをする子供も多いので、車を使う機会が多いです。

それにカナダでは週末に1週間分の買い物をするのが普通で、そのためにも車を使うことになります。

これらの場合、寒さが厳しい地方では雪が降っても車を動かさなければいけないので、便利さや安全性を考えて冬用タイヤを履かせる人が多いです。

もちろんスキーやスノボーなどウィンタースポーツをする人も冬用タイヤが必要です。

BC州では冬用タイヤが必要か?

BC州の多くのハイウェイ通行制限がありますので、利用する人は注意が必要です。冬用タイヤチェーンがない車は通行できません。

下はバンクーバーから比較的近いところのハイウェイマップです。

ハイウェイ BC州沿岸部
BC州沿岸部のハイウェイ
ハイウェイ BC州内陸部
BC州内陸部のハイウェイ

オレンジ色の道路10月1日から3月31日まで冬用タイヤかタイヤにチェーンを装着する必要があります。

青色の点線部分の道路10月1日から4月30日まで冬用タイヤかチェーンが必要です。

海に近い黒色の道路は冬用タイヤやチェーンが必須ではありません

気候の変動により、道路が凍ったり、大雪になったりした場合はハイウェイが通行止めになることもあります。内陸部ではよくあることなので、ハイウェイを利用する人は天気や道路情報に注意を払う必要があります。

オールシーズンタイヤ

子供が小さいときはスキー場に行ったので、冬には冬用タイヤを履かせていました。いつしかスキー場に行かなくなったので、冬用タイヤを使わなくなりました。

それに冬用タイヤを買ったとき、1本150ドル、4本で600ドルぐらいしました。夏用タイヤと分けていたので、秋になると冬用タイヤ付け替え、春になれば、また夏用に交換しなければなりません。

自分で交換するのも面倒なので自動車修理工のところに持っていき交換してもらっていました。もちろん交換費用も取られます。面倒くさいし費用もかかるので、オールシーズンタイヤに変えたのでした。

オールシーズンタイヤはさまざまな道路状況に対応できるのですが、頻繁に雪が積もったり、道路が凍ったりする場所には向いていません。オールシーズン用のゴムは比較的硬く、耐久性に優れているのですが、気温が低くなるゴムはさらに硬くなり、雪道での運転が難しくなります。

私の場合は海辺に近いところに住んでいたし、子供が大きくなってからスキー場にもいかなくなったし、冬には雪の多い内陸部にも行かないし、で本格的な冬用タイヤであるスタッドレスタイヤは必要ない、オールシーズンタイヤで十分だと判断しました。

車の用途や住んでいる場所にもよるので、タイヤの専門家に相談することをお勧めします。

怖い思いをしたことがある

息子のバスケットボールの練習に行ったときのことです。行くときは良いお天気で、気温もそれほど低くはありませんでした。

練習が終わり、ウエストバンクーバーの15番通りを海側に降りていくときでした。15番通りは坂道です。

車をいつものように走らせていると、急にハンドルを取られたのです。一瞬どうしたのかと思ったのですが、何度かハンドルを取られたのでおかしいなと思ったら、道路を上がってくる車がスリップしているのを見ました。そうです、気温が急に冷えて、路面が凍っていたのです。

対向車にぶつかると大変なので、路肩に何度かぶつかりながら下りてきました。こんなのは初めてで、とても怖い思いをしたのを覚えています。

坂道の道路が凍っているといくらオールシーズンといえども滑ります。雪が降る日や寒くなって道路が凍りそうなときはできるだけ車を運転しないようにしました。

大雪の日は学校が休み?

大雪になったらバンクーバーの学校は休みになるかといえば、それは学校や教育委員会の判断によります。学校の場所によって雪の量や交通手段が変わるからです。

学校が休みになるのは、先生が雪で来られない、子供が滑って危ないからという理由です。

大雪になった場合、学校に電話するか、学校のウェブサイトを見ることです。学校に電話するとメッセージがレコーディングしてあります。

テレビやラジオでも、どこの地域の学校が休みかを知らせています。

たとえ学校がオープンしていても、雪のために先生が来られなくなったら、その授業は休みになります。

まとめ

冬用タイヤが不必要な人

ダウンタウンや太平洋側の海からそれほど離れていない地域を運転するならオールシーズンタイヤで十分だと思います。

ただし、スキー場に行かない、寒い地方である内陸部に行かない、雪が積もったらできるだけ車を運転しない、という条件付きです。

ノースショアのウエストバンクーバーやノースバンクーバー地区には山があります。山の中腹に近いところまで住宅地になっています。高いところは冷えるので、住んでいる場所が上のほうなら冬用タイヤを装着したほうがいいかもしれません。

冬用タイヤが必要な人

内陸部や寒冷地に住んでいる人。
ウィンタースポーツをする人

冬用タイヤを使っていても車の運転にはくれぐれもご注意を!

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